この記事でわかること
- 認知症介護基礎研修の義務化の経緯と対象者
- 研修の具体的な内容とeラーニングの受講方法
- 免除対象となる資格の一覧
- 施設として修了状況を管理する方法
認知症介護基礎研修の義務化
2021年の介護報酬改定において、認知症介護基礎研修の受講が介護に直接携わる職員に義務づけられた。3年間の経過措置期間を経て、2024年4月から完全義務化されている。
2026年現在、すべての介護サービス事業所において、認知症に関する資格や研修修了歴のない介護職員は、認知症介護基礎研修を修了している必要がある。
この義務化の背景には、認知症の方への対応が介護現場のあらゆる場面で求められるようになったこと、そして基礎的な知識がないまま認知症の方のケアに携わることの弊害が認識されたことがある。
対象者と免除者
受講が必要な職員
介護に直接携わるすべての無資格の職員が対象である。常勤・非常勤を問わない。新規採用者は入社後1年以内に修了することが求められる。
免除される資格
以下の資格を保有する者は受講が免除される。
医師、歯科医師、薬剤師、看護師、准看護師、介護福祉士、社会福祉士、精神保健福祉士、理学療法士、作業療法士、言語聴覚士、介護支援専門員、実務者研修修了者、介護職員初任者研修修了者。
また、認知症介護実践者研修、認知症介護実践リーダー研修、認知症介護指導者養成研修の修了者も免除される。
研修の内容
eラーニングカリキュラム
認知症介護基礎研修は、多くの自治体でeラーニング形式で提供されている。総学習時間は約6時間で、以下の内容で構成される。
認知症の人を取り巻く現状。認知症の基本的な理解(疾患の種類、症状、経過)。認知症の人への対応の基本(コミュニケーション、環境調整)。認知症ケアの実践(BPSDへの対応、権利擁護)。
学習の進め方
eラーニングは自分のペースで学習を進められる。一度に全課程を修了する必要はなく、章ごとに区切って学習することも可能である。
各章の終了時に確認テストが設けられている場合があり、一定の正答率をクリアすることで修了となる。
施設としての管理方法
修了状況の一元管理
全職員の修了状況を一覧表で管理する。職員名、資格(免除に該当するか)、受講開始日、修了日、修了証の有無を記録する。
新規採用者については、入社時のオリエンテーションで受講スケジュールを設定し、1年以内の修了を確実にする。
修了証の保管
修了証はコピーを施設で保管する。実地指導の際に確認を求められることがあるため、すぐに提出できる状態にしておく。
研修受講の支援
業務時間内に受講時間を確保する、受講費用を施設が負担するなど、職員が受講しやすい環境を整備する。eラーニングの場合、施設のパソコンやタブレットを使用できる環境を用意する。
基礎研修の先にあるステップアップ
認知症介護基礎研修は、認知症ケアの入口に過ぎない。より質の高いケアを提供するためには、以下の上位研修へのステップアップが望ましい。
認知症介護実践者研修(実務経験2年以上)、認知症介護実践リーダー研修(実践者研修修了後1年以上)、認知症介護指導者養成研修(リーダー研修修了後)。
これらの上位研修修了者の配置は、認知症専門ケア加算の算定要件にもなっている。基礎研修を土台として、施設全体の認知症ケアの専門性を段階的に高めていくことが重要である。
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